検事と禅(その2)

  • 2020.03.21 Saturday
  • 09:43

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検事&禅(その2)

 

人間は生まれながらに共感力を有している

人間には、生まれながらに他者に共感できる能力を有しており、このことは、「社会生物学」における研究結果からも裏付けられている。

乳幼児の社会性の発達に関する最近の研究によると、生後6か月の赤ん坊でも、困っている他人を助ける個体と意地悪な個体とを区別し、後者よりも前者を好むことが明らかにされている。

また、ヒトが他者に対して協力的に振舞うことの基本に、「共感」という感情があるが、共感の脳神経基盤について、以下のような研究結果が判明している。

他個体が痛みを感じているのを見ると、自分も同じように痛みを感じる。これを「情同伝染」といい、これはネズミでも見られるが、ヒトの場合は、他人が第三者からいじめられる、悪口を言われるといった、いわば「社会的な痛み」を感じているのを見たときにも同様に「痛み」を感じる。このときに活性化する脳部位は、単なる「情同伝染」ではなく、高度な情報処理にかかわる「前頭葉」が活動しており、これが「認知的共感」と呼ばれている。「認知的共感」とは、自己と他者は別であることを認識し、自分に起こったことではないことを承知した上で、他者の状態を想起し、同情するというもので、ヒトをヒトたらしめている能力であると言われている。この前頭葉の一部に、先天的あるいは後天的に大きな損傷がある人は、一般の人々と同じようには共感を感じとれず、連続殺人犯などの殺人者の脳は健常者のそれと比較して前頭前野が明らかに不活性であることも脳の画像結果から明らかにされている。

清明庵前の善福寺公園に聳える木

 

このように、人間は生まれながらに他者に共感できる能力を有しているのだが、成長するにつれて、さまざまな欲望や執着心が芽生え、それらの雲に覆われて本来の姿を見失ってしまうのである。(つづく)

 

香水(東京荻窪支部

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