ブログ内検索
人間禅での修行を実社会でどう生かしているのか。変化の激しい日々の暮らしの中で、どのように平穏な心を保つ精進を心掛けているのか。未熟ながら修行中の者が考えてみました。我々が日々学んでいる文献等については、「人間禅」のホームページをご参照ください。https://ningenzen.org
武蔵野俳句大会

東京都武蔵野市に住んでいる。

いささか旧聞に属するが、1月26日(日)に市内で俳句大会が開催された。

有馬朗人氏をお招きして、講演、選句、講評があるというので参加してみた。

 

氏は、元東大総長、文科大臣、文化勲章受章者等赫々たる経歴の持ち主であるが、俳人としても著名で、自ら結社を主宰する傍ら国際俳句協会会長でもある。

講演は、世界で最も短い詩と言われる俳句を、韓国や中国の詩との比較、またわが国での俳句の歴史を繙き、ユネスコの世界文化遺産に登録すべく運動している状況が話された。

 

さて、参加者100名に及ぶ句会であったが、皆投句しての互選もあった。

有馬先生が選句し、金賞1名、銀賞1名、銅賞3名、佳作15名が選ばれ賞品が授与された。

その中で、拙句「底冷えて背骨の軋む坐禅かな」が銅賞に選ばれた。

講評の中で、「厳しい環境の中、懸命に坐禅している姿が見えて、いい句です。」とコメントして下さった。

坐禅ということが有馬先生の関心を惹き、鑑賞の対象になったということであろうか。 

 

加藤碩信(関西支部#俳句

posted by ただいま禅の修行中 | 10:00 | 大阪・京都 関西座禅道場 | comments(0) | - |
オウギヤシという植物

 インド西ベンガルの冬はけっこう寒いです。とはいえ、4度以下になることはなく、霜が降らないので日本で見られない熱帯植物が色々みられておもしろいです。
このヤシの木はインドの東北部ではどこでも見られるオウギヤシ、ここでは実を食べたり、樹液から砂糖や酒を作ったりします。ベンガルではタール、サンスクリット語では<tara>とよばれています。紙が使われる前は、インドではこの葉でお経を書いていました。葉の表面に鉄筆で文字を刻み、炭を塗り拭き取って文字を残します。葉に横二箇所に穴を開け、紐を通して一枚読んでは向こう側にめくると、散逸しないようになっています。これがインド古来の経の形式<Tara pattra>(貝多羅、貝葉経)です。
貝葉経は今でも東京上野の法隆寺館で私たち誰もが見ることができます。『梵本心経および尊勝陀羅尼』7世紀初頭頃。インドから中国に渡った僧が梵語で書いた般若心経と陀羅尼経だといわれています(これは墨で書かれている)。しかしながら、こんな葉っぱが、さらにはるばる日本に運ばれ、千数百年も大切に保存されていることは凄いことです。
2020年、今年の年越しもシアン村で過ごしました。この地は私と主人が学生時代1973年から頻繁に来ている場所です。そろそろ半世紀になります。長かったようで過ぎ去った時は、ほんの一瞬の様にも思えます。

インド西ベンガル州ビルブム県シアン村にて

 

西岡由利子 <東京上野桜木在住 東京支部の坐禅会員>

 

posted by ただいま禅の修行中 | 14:00 | 東京・日暮里の座禅道場【擇木禅道場】 | comments(0) | - |